2020年10月07日(水)
液晶の存在は、1888年にオーストリアの植物学者ライニツァーによって発見されました。
物質の状態の一つで、固体と液体の中間にある物質の状態(例えば石鹸水など)を指す言葉です。
液晶ディスプレイはこれを利用し、2枚のガラス板の間に液晶状態の物質を封入し、
電圧をかけることによって液晶分子の向きを変え、光の透過率を増減させることで像を表示します。
「液晶分子」の性質からディスプレイの原理を説明します。
・溝の向きを90度変えた2枚の板で液晶をはさむと、液晶分子は90度ねじれて配列する。
左板の溝に沿った分子はa方向を、右の板の溝に沿った分子はb方向を向き、液晶分子は層内で 90度ねじれた状態になる。
さらに、液晶に光を通すと、分子の並ぶ隙間に沿って、光が通ります。図のように分子の配列が90度ねじれている場合には、
光も90度ねじれて通っていきます。
液晶分子に電圧をかけるなどの外からの刺激によって、電界の方向(電圧の高い方から低い方)にまっすぐに並ぶ性質があります。電圧をかけたりやめたりすることで、光を遮断したり通したりすることができるのです。
電圧の強さを変えることで、光の量も調節できます。このような仕組み(液晶素子)をたくさん並べて、後ろからバックライトで光をあてると、映像が表示できます。
カラー表示するには、液晶素子に赤(R)、緑(G)、青(B)の光の三原色のフィルターをつけ、3 個1 組で1 つの点を表現します。
それぞれの色の素子について、光を通す量を調整すれば、任意の色の光を表現できます。これらの点の集まりで映像を表示して
いるのが、液晶のカラー映像です。