2019年09月30日(月)
こんかいはね、、、マジメなテーマだよ。
とはいえ、今回はですね、基礎の基礎、電気のことについて真面目に実験、そして解説したいと思います。。。
我々の仕事にも不可欠な電子製品。
全て電気がなくては話になりませんが、電気の基礎的な知識がないと思わぬ落とし穴にハマりかねません。
家庭でも現場でも電気を使うときには、注意点があることを説明していきます。
検証は、テスターを使って行います。
まずはじめに、電池の電圧測定です。
●準備した電池:新品、中古品などいろいろです。
テスターを電池の「+」と「-」に当てます。
これはエアコンのリモコンに使っていましたが、使えなくなったので捨てようと思ったものです。
電池単体のそれぞれの数値は測定できましたね。
電池の残量は目に見えないので、この方法で簡易的にチェックできます。
次に、電池と豆電球を使って、抵抗と電圧の関係について解説していきます。
この数値から抵抗値を計算するには
抵抗=電圧÷電流なので
1.5V ÷ 0.168 = 約 9Ω です。
※豆電球(負荷)なし
※豆電球(負荷)あり
電池内部で0.05V下がったことになります。
1.56Vというのが電池の正しい電圧です。
※豆電球(負荷)なし
※豆電球(負荷)あり
電圧は0.47V下がりましたね。
古い電池で計測した場合、電圧低下が大きいことが分かりました。
そりゃ消耗しているから当然と思うでしょうが、考え方として電池の内部の抵抗値が上がったと思って下さい。
我々が日常で使っている100V電源でも同じことが言えます。
ここまでが基礎です。
次に電気機器(電熱器)と電子機器の消費電力の構造の違いを説明していきます。
まずは電熱器から。
両方100Vあるから問題無いね!というわけではありません。
正しい電圧測定は、先程の豆電球時の測定のように必ず負荷をかけた状態で測ります。
消費電力1200Wの電気ケトルを使って、AとBの2ヶ所でそれぞれぞれ測定してみましょう。
その前に、電気ケトルの抵抗値を計算しておきます。
電流=消費電力÷電圧なので、1200W÷100V=12Aになり、
抵抗値は、抵抗=電圧÷電流なので、100V÷12A=約8.3Ωになります。
電気ケトルをONにしてAとBで計測してみます。
実はBには途中に電源ドラムを使っていたのです。
※今回は実験なのでドラムを巻いたまま使用しましたが、全て解いてから使用しなければなりません。
消費電力は電圧×電流なので、94V×11.32A=約1064Wです。
そして合計の消費電力は
68W + 1064W = 1132W
「りか」のレベルなのに、こんらんするーーー!
ちょっと下にある結論だけ読んでもいいよ。
Aで行った計算をBでも行うと、約10.48Aの電流が流れ、電気ケトルの電力は約912Wになりました。
電気ケトルの抵抗値と電力は、
・87V ÷10.48A = 約8.3Ω
・87V ×10.48A = 約912W
そして、合計の消費電力は
136W + 912W =1048Wとなります。
ケーブルドラムが136Wも電力を消費しています!!
95V→1132W、87V→912W
つまり、電圧とパワーは比例しています。
また、ケーブルドラムを使用した場合、余計に136Wを消費しているということが分かります。
一方で・・電子機器である業務用のプロジェクターを同じように接続したと仮定してみます。
ケーブルの電力は、
・18.2V(100Vー81.8V)×14.67A = 約267W
よって、合計の消費電力は
1200W + 267W = 約1467W!!となります。
267Wも電気の無駄使いをしています!!
余談ですが、多くの人がケーブルドラムや延長ケーブルを使用すると、大量に無駄な電力が発生することになります。
こまめに電気消してねーというレベルではありません。
今回の場合、100V出ていれば12Aで済んだところが14.67Aまで上がっています。
消費電力が変わらない分、どこかに負担が出てきます。
例えば!これらを生活に言い換えれば・・
ケトルのような電熱器の場合・・収入(電圧)が下がれば、支出も下げて生活をするということです。
しかし、プロジェクターのような電子機器の場合・・収入(電圧)が下がっても支出を下げないので、自転車操業のような生活になります。
電熱器とプラズマディスプレイで実験してみたことがあるので、その結果を参考にご覧ください。
その場合は、電源ケーブルが熱くなっていたり、溶けている!なんてことも起こりえます。
点いてるからOKなんてのんびりしていると、トンデモナイことが起こるかもしれません。
これが落とし穴です。
このようなトラブルにならないために、まずは電圧計測をしてください。
計測方法
・コンセントを挿す前(オープン)に計測
・コンセントを挿して機材を起動させてから計測
コンセントが抜けかけている、ケーブルドラムを使用している、断線しかけているなど様々な要因が考えられます。
私感になりますが、オープン時の計測で100V、機材を起動させてからの計測で97Vであれば問題は無いでしょう。
しかし、95V以下であれば、どこかに異常がある可能性があるので、確認した方が良いかと思います。
その他、電気を扱う際の注意点として「感電」がありますよね。
抵抗値が低ければ低いほど電気が通りやすいのですが、果たして人間の抵抗値はいくつくらいなのかを測ってみました!
私の「濡れた指で測定」と同じような抵抗値じゃないか!
さすが若いと抵抗値が少ないですね。私は濡らしても若い人に届かないなんて、身体が干からびているのか。。?
一般的に公開されている抵抗値はもっと低いです。
それは接触する面積に関係します。
手のひら等、接触部分が大きければもっと低い数値が出ます。
お分かりでしょうが、低いほど感電しやすくなります。
干からびてる方がええんやで!
我々の仕事は電気がないと始まらないので、改めて注意していていくことを心がけたいと思います。
じかいもよろしーま\(^o^)/