2018年05月29日(火)
こんかいはね、HDMIケーブルについてです。
ということで!バージョンの違いや実験を通してケーブルの特長をまとめてみました。
HDMIの出力端子が付いていない場合、音声ケーブルと2本接続する必要があります。
HDMIが策定されたのは2002年でそれ以降10回以上バージョンアップされています。
家庭用機器向けに作られた規格なので、開発も早かったのかもしれません。
バージョンバージョンと何度も言いましたが、商品自体にバージョンの表記はありません。というか、それを表記することは禁止されています。
その代わりに伝送速度の名称(StandardやHigh Speed)をケーブルに記載することになりました。(2012年以降)
1080pまででしたら、High Speedで十分ですし、お持ちのブルーレイプレーヤーとテレビが4K/HDR対応しているのであれば、Premium Highを購入するといいと思います。
ここまでは一般的な話で、以下ややこしい話になりますので興味のある方だけお読み下さい。
伝送容量に関わってくるのは、4:4:4などの「色域」と8bitなどの「色深度」、解像度、60pなどの周波数です。
これらの数字によってデータの帯域が変わります。
また、以下の表はHDMI フォーラムが公開している表から一部抜粋したものですが、
High Speedは4K30pにしか対応していないはずなのに、4K60p 4:2:0 8bitのところにHigh Speedと記載されています。
つまり!昔は解像度とバージョンは関係あったのかもしれませんが、現在においては許容する帯域なのかどうかを意識すれば良いのではないでしょうか。
そのため10mを超えるHDMIケーブルにはコネクタ部分やケーブルの途中に信号補償器が付いているものがあります。
補償器が付いているものは信号に方向があり、モニター側、送出機(プレーヤー等)側と挿す端子が決まっているのでご注意ください。
1.High Speedと記載されている3mのHDMIケーブルに10Gbps以上の信号を流して、モニターに映るか
2.Ver2.0と謳っている20mのHDMIケーブルに10Gbps以上の信号を流して、モニターに映るか
バージョンを謳ってはいけない決まりになっているのですが、書いている商品を散見します・・・
使用機材
・4K@60、HDCP 2.2 対応ジェネレータ/アルバニクス様
・帯域10.4Gbps 3m HDMIケーブル/CANARE
・Ver2.0 20m HDMIケーブル/メーカー不明 アリババ購入品
*使用したテレビはLGのOLED65E6Pです。
この設定でデータ帯域が17.82Gbpsになります。
ケーブルは上記の通りこちら。
接続結果
HDMIケーブルを使う時に1.5~2メートルを推奨している映像機器の説明書を目にしますが、この長さであれば高性能ケーブルでなくても問題なく信号が通過するからです。
ケーブルは抵抗やコンデンサ、コイルの特性を持っているので、例えば1メートルで0.1Ωの抵抗があれば、10メートルで1Ωになります。
ケーブルが長くなるほど、抵抗分の信号が低下すると同時にコイルやコンデンサの影響もあり更に信号が低下します。
出力信号自体は、ある程度の低下分も見込んで伝送しており、かつケーブル自体も仕様通りの帯域でしか伝送できないわけではなく、ある程度の低下を見込んでいるようで、短いケーブルであれば問題なく伝わります。
そのような意味では2メートル程のケーブルは補償範囲と言えます。
先程と同じ設定[4K/60Hz、YCbCr 4:4:4 8bit]で試してみましたが、テレビには「信号がありません」と表示され映りませんでした。
通常20mほどの長尺ケーブルは信号が減衰するため、多分Ver2.0(Premium High)の性能は保てないだろうなという予想の元購入しました。
ケーブルの途中に主張の強い信号補償器が付いていたので、企業努力はされているのでしょう。
データ帯域が13.37Gbpsなので、High Speed(10.2Gbps)以上だけど、Premium High(18Gbps)には届かないレベルですね。
・カナレ 20m/信号補償器付き/帯域表記:High Speed(10.2Gbps)
・TTL 15m/信号補償器なし/帯域表記:Standard(4.95Gbps)
・メーカー不明の中国製 25m/補償器付き/帯域表記:High Speed(10.2Gbps)
カナレ
結果:4K60p 4:2:0 12bit(13.37Gbps)で表示
トータルテクノロジーズ社
結果:4K60p 4:2:0 12bit(13.37Gbps)で表示
補償器なしで13.37Gbpsは優秀ではないでしょうか。
メーカー不明の中国製
結果:4K60p 4:2:0 10bit(11.14Gbps)で表示
コネクター部分に補償器あり。
基本的に通常の表記よりも大きな帯域で信号が通りました。
逆に長ければ信号が減衰する可能性がありますし、ケーブルの重さでコネクタ部分が接触不良を起こし使用できなくなることも、たまにあるのでオススメはしません。
前述の通り、HDMIは家庭用機器向けに作られた規格ですが、現在業務用機器でも入出力端子として使用されています。
この小学生の草野球チームにメジャーリーグのプロ野球選手が参加するような行為はトラブルの元です。
実際、HDMIコネクターの接触不良は多く、HDMIケーブル装着時はコネクターに負担のかからない処置が必要です。
20メートルのケーブルでも接触不良が発生すれば、復旧困難となり買い替えになるので、ディスプレイと再生機はなるべく近くに設置して、短いケーブルを使うことをオススメします。
とりあえず みじかいケーブルつかっとけば だいじょうぶなんでしょ?
冒険もたまには必要ですが、平穏な気持ちを保って生きていくためには無難な選択も大切です。
ということで、じかいもよろしーま!