第百十二弾 懐かしのAV機材 DVカセットについてまとめてみた

2023年03月22日(水)

じょしゅ
みなみなさま こんにちはでございにゃす!

きょうじゅ
懐かしの機材シリーズ、今回はDVカセットと言うテープメディアです。
これまでいろんなビデオテープが世に登場しましたが、DVカセットが最終となり以降無くなります。
テープメディアは、前回VHSについて書きましたが、これは家庭で使うためのビデオテープであって、撮影や編集には画質が悪く、基本的には家庭用ビデオレコーダーでの録画に使用されていました。

DVカセットについて

きょうじゅ
今回取り上げるDVカセットというのは2000年頃に活躍したフルデジタルの記録媒体なので画質はキレイになり、編集においても効率的になりました。

きょうじゅ
DVカセットには、MiniDVと標準DVというサイズの違う2タイプがあり、MiniDVは家庭用として普及し、標準DVは撮影や編集のための業務用として広く使われてきました。
MiniDVはほとんどのメーカーが製造していましたが、標準DVカセットはプロ仕様としてPanasonicとSONYが製造していました。
それぞれ形式も違い、PanasonicはDVCPROという名前で、SONYはDVCAMという名前で販売していました。
私見ですが、VHS戦争などこういうメーカー同士の切磋琢磨がより良い製品を作り上げていくんだろうなと思います。メーカーさん・・・好き。

じょしゅ
とつぜん へんなスイッチはいったよ!


きょうじゅ
上の画像はクラス最強3CCDのMiniDVカメラ(家庭用)です。

DVカセットの種類


きょうじゅ
上の画像は当時使用されていたテープ群です。
参考として通常のオーディオカセットサイズも図に入れています。

きょうじゅ
PanasonicのDVCPROは記録解像度によってビットレートの違う25M、50M、さらに100Mの3タイプがあり、テープの互換はありませんでした。
25Mbpsは「DVCPRO」(黄色)、50Mbpsは「DVCPRO50」(青色)、100Mbpsは「DVCPROHD」(赤色)と書かれており、違いがカセットの差し色でも分かるようになっていました。
カセットの表面に書かれている63、64、126などの数字は録画可能時間です。

DVカセットレコーダーについて


きょうじゅ
上の画像はPanasonicのプロ仕様のDVカセットレコーダーです。
カセットの差込口が青色で、左側にDVCPRO50と書かれているので、50Mbsに対応しているということですね。
この機種ではMiniDVは再生できませんが、同メーカー製で再生可能なタイプもありました。

きょうじゅ
DVCPRO HDレコーダーはまだレンタルやってますよ!

AJ-HD1200A,DVCAM,Panasonic
■DVCPRO HD EXレコーダー/プレーヤー
レンタルページ:https://www.cima-net.co.jp/rental/source-systems/recorder-player/8518
じょしゅ
さしこみぐちが あかい!!

きょうじゅ
一方、SONYもプロ仕様のDVカセットレコーダーにはDSR1500や1600とあらゆるDVが再生可能な機種も登場。
Panasonicの25Mbpsも再生可能でした。互換性あり!!!!


きょうじゅ
上の画像はSONYのDVCPROが再生できないノーマルDVCAMレコーダーです。コンパクトで液晶画面も装備されていて、非常に良くできています。
MiniDVのSPモードの再生も可能。外部機器とのコントロール機能も充実しています。

DVCPROの編集機

きょうじゅ
これらDV編集に特化した機器がPanasonicで販売されていました。


きょうじゅ
ラップトップ型で、再生機と編集機そしてコントローラが一体化されています。
使用可能なテープはDVCPRO50です。
SDI出力も装備されていてコンパクトで優れている機器です。

DVカセットの衰退

きょうじゅ
DVCは2000年から2010年ほどまで活躍しましたが、後半はデスクトップパソコンによる編集が盛んになり、DVデータをパソコンに取り込み、編集後に再度DVカセットやハードディスクへのコピーが行われていました。
このようにパソコン編集に乗り代わっていき、DV自体の活用も少なくなっていきました。この変化によって何よりも大きな影響を受けたのが編集スタジオを運営する会社です。
パソコンで行うことによりマンションの小さな一室で作業ができるため。価格も安く、このような会社が多く出来たため、これまでのスタジオは運営が苦しくなりました。
今で言えばYoutuberのような存在です。

きょうじゅ
このようにして、専用機材は使われなくなっていきましたが、テープと言うのはなぜか安心感がありますね。
撮影トラブルでデータが飛んだ!とか記録したつもりが記録モードになってなかった!なんて話が多いのが最近のSDカード記録です。
テープは回っているので分かりやすいですね。
デジカメの動画記録時は赤色LED点灯だけではなく点滅表示にして欲しい。
出来れば回して欲しい。

じょしゅ
え?なにをまわすの?

教授の思い出話

きょうじゅ
これまで、VTR(ビデオテープレコーダー)を紹介してきましたが、
かなり多くの機材が紹介しきれていません。
DVとは直接関係ありませんが、私が初めてVTRに出会ったのが2インチVTRで、テープ幅5センチほどです。
アメリカ、AMPEX社製です。
こんなんです。

おおよそ活躍したのが1960年から1980年、その後は1インチVTRへと変わっていきました。

きょうじゅ
過去、当社には制作部と編集室があり、2インチVTRが2台、そしてSONYのD1、D2VTR、同じくSONYのハイビジョン1インチデジタル編集システム、東芝フルデジタルスイッチャーも保有していましたが、先ほどのデスクトップ化の時代の流れで淘汰され、コンテンツプロデュースという形でサービスを提供するようになりました。

じょしゅ
せちがらいね

きょうじゅ
10年単位で映像メディアは変化して来ましたが、デジタル化は革命です。
これまで培って来た技術も経験もまったく無意味になりました。
多くのVTR製造関連の人々も職を変わりました。
この2インチVTRは1980年以降に解体して廃棄されましたが
その中身を見た技術者は、一言つぶやきました。
「これじゃアメリカと戦争しても勝てない」

きょうじゅ
当社で使用していた機材を集めてオープンしたのが「シーマレンタル機材ミュージアム」です。
本ブログの「懐かしのAV機材」で紹介してきた機種や時代を彩ってきた機材たちを展示しています。
見学をご希望の方は下記問合せフォームよりご予約ください。
問合せフォーム:https://www.cima-net.co.jp/contact

じょしゅ
きょうじゅのむかしばなし になったけど
じかいもよろしーま♪

今までの「懐かしのAV機材シリーズ」

■第百八弾 懐かしのAV機材 レーザーディスクを使ってみた:https://www.cima-net.co.jp/cima-lab/cimablog/13842

■第百九弾 懐かしのAV機材 ブラウン管テレビを使ってみた:https://www.cima-net.co.jp/cima-lab/cimablog/13938

■第百十弾 懐かしのAV機材 VHSビデオカセットレコーダーを使ってみた:https://www.cima-net.co.jp/cima-lab/cimablog/14107

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